FPが綴るコラム

JCBカード保有者必見!トッピング保険の提供開始!

伊藤亮太(いとう りょうた)
現在、スキラージャパン株式会社取締役副社長。
CFPR、DCアドバイザー、証券外務員資格保有。
慶應義塾大学大学院商学研究科(専門は社会保障・年金)修了後、証券会社の営業・経営企画部門等を経て2007年11月、「スキラージャパン株式会社」を設立。個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランニングの提案・サポート等を行うと同時に、企業やオーナーに対する経営コンサルティング、相続・事業承継設計・保険設計の提案・サポートを主に行っている。
また、CFPR認定者として、FP受験講座等の講師として活躍するかたわら、大学等で金融や資産運用、年金、保険などの講演も行っている。著書として、『ゼロからわかる金融入門 基本と常識』(西東社)などがある。
公式サイト|伊藤亮太ファイナンシャルプランナー http://www.ryota-ito.jp

 JCBカードをお持ちの方に朗報です。2012年4月26日により、JCBカード会員様向けにインターネット経由で小口の保険に加入手続きができる「トッピング保険」の申込みが開始されています。

 ご存じな方も多いと思いますが、一般的なクレジットカードには海外旅行傷害保険などの保険がついており、例えば海外旅行において事故で死亡した場合や障害を負った場合には保険金が支払われることがあります。しかしながら、クレジットカードについている保険だけで、旅行の際に何でも補償してくれるかというとそういうわけでもないのです。しかもカードによって補償額や補償内容は異なります。そこでJCBは、JCBカードについている保険(何もしなくてもカードの入会によりつきます)でカバーできていない範囲の補償を中心に保険料が小額の「トッピング保険」を取り扱うことを発表しました。具体的には下記のプランがあります。

■トッピング保険の概要

 JCBの会員様専用インターネットサービス「My JCB」を経由して申込みを行うことで加入することができます。JCBカードの会員様であれば、My JCBに登録することで、インターネット上で、住所などの面倒な入力をすることなく、24時間・365日加入手続きが可能となります。契約完了後は翌日から保険適用となるため、前日に思い立って旅行に行こうと決めた場合などにも保険加入がスピーディーに可能となります。

 引受保険会社は、日本興亜損害保険株式会社。対象は20歳以上69歳以下の国内居住のMy JCB会員様となります。2012年4月末現在において、「携行品プラン」、「旅プラン」、「日常生活賠償プラン」、「自転車プラン」、「ゴルフプラン」の計5商品が取り扱われています。今後、ラインナップは拡大する方向のようでして、お手元のJCBカードでは補償が不足する部分をカバーできる範囲が広がりそうです。今後どのようなプランが設定されるのかわかりませんが、場合によってはクレジットカード+追加の補償だけで十分となり、他の旅行保険などに加入する必要性がなくなることも想定されます。

■各プランの概要

①携行品プラン
 国内外を問わず、自宅外で携行する身の回り品について偶然な事故により生じた損害を新価ベース(新しく購入した場合にかかる費用)で補償されます。ただし、すべてが補償されるわけではなく、自己負担額として3,000円かかる点は理解しておく必要があります。月払保険料は280円となっています。

補償項目保険金額(契約金額)
死亡・後遺障害100万円
携行品損害(新価)30万円

※ケガの補償は交通傷害のみとなっています。24時間補償されます。

②旅プラン
 旅行先での突然のケガを補償します。日常生活における様々なケガについても24時間補償されます。月払保険料は360円となっています。保険料を考えると入院日額や通院日額の補償が少ない点は致し方ありません。

補償項目保険金額(契約金額)
死亡・後遺障害100万円
入院日額1,000円
通院日額500円

③日常生活賠償プラン
 日常の賠償責任を補償するプランになります。賠償責任の補償が1億円付いており、訴訟費用などの高額費用も補償されます。月払保険料は130円ですので、この補償は他の保険で加入されていない方は検討される価値があると思います。

補償項目保険金額(契約金額)
死亡・後遺障害100万円
日常生活賠償責任1億円

※ケガの補償は交通傷害のみとなっています。24時間補償されます。

④自転車プラン
 自転車使用中の転倒によるケガや、歩行者との衝突による賠償責任を家族全員に対して補償するプランになります。日常生活賠償責任がついており、月払保険料は300円となっています。

補償項目保険金額(契約金額)
死亡・後遺障害100万円
入院日額1,000円
日常生活賠償責任1億円

※ケガの補償は家族タイプであり、交通傷害のみとなっています。24時間補償されます。

⑤ゴルフプラン
 ゴルフ中のケガや賠償責任を補償する充実プランになります。クラブ損害を新価(自己負担3,000円必要)で補償されます。ホールインワン・アルバトロス費用もついており、ゴルフ好きな方にはささやかながらも付けておく価値はあるといえます。月払保険料は360円となっています。

補償項目保険金額(契約金額)
死亡・後遺障害100万円
入院日額1,000円
日常生活賠償責任1,000万円
携行品損害(新価)10万円
ホールインワン・アルバトロス費用10万円

※ケガの補償は、ゴルフの他、テニス、スケート、雪上滑走スポーツ、魚釣りを含みます。

 今回は、クレジットカード会社の新しい試みについてみてきました。こうした小額の保険はうまく活用することで不足する補償をある程度カバーできる役割を担うものと期待できます。

 普段あまり気にすることのないクレジットカードについている保険。JCBカードの種類や券種によっても保険が付いているか、保険内容はどうかといった点で異なります。特にJCBカードをお持ちの方にいえますが、こうした新しいサービスをうまく活用するためにも、この際一度どんな補償がついているのか確認されてみてはいかがでしょうか?

※JCBカード全てが本サービスの対象となるわけでないようです。一部のカード発行会社では本サービスの対象外となる場合があります。

※当コラムは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としたものになります。銘柄や金融商品の選択、投資判断の最終決定は、ご自身の判断でなされるようにお願いいたします。

本コラムは、スキラージャパン株式会社ホームページ『FPコラム』に掲載したものを手直ししたものになります。


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