FPが綴るコラム

第1回「個人向け復興国債」のご案内

伊藤亮太(いとう りょうた)
現在、スキラージャパン株式会社取締役副社長。
CFPR、DCアドバイザー、証券外務員資格保有。
慶應義塾大学大学院商学研究科(専門は社会保障・年金)修了後、証券会社の営業・経営企画部門等を経て2007年11月、「スキラージャパン株式会社」を設立。個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランニングの提案・サポート等を行うと同時に、企業やオーナーに対する経営コンサルティング、相続・事業承継設計・保険設計の提案・サポートを主に行っている。
また、CFPR認定者として、FP受験講座等の講師として活躍するかたわら、大学等で金融や資産運用、年金、保険などの講演も行っている。著書として、『ゼロからわかる金融入門 基本と常識』(西東社)などがある。
公式サイト|伊藤亮太ファイナンシャルプランナー http://www.ryota-ito.jp

 2011年12月5日から、第1回「個人向け復興国債」の販売が全国の金融機関で始まりました。この個人向け復興国債で集められた資金は、東日本大震災からの復興を図るために使用されます。今回は第1回「個人向け復興国債」について書きたいと思います。

 実はこの第1回「個人向け復興国債」は、従来から存在する「個人向け国債」と商品性は変わりません。3種類あり、変動金利10年型、固定金利5年型、固定金利3年型が発行されます。第1回目の販売期間は12月30日までとなっています。

 今年度第3次補正予算に盛り込まれた復興債11兆5500億円のうち、個人向け復興国債により1兆5千億円をまかなう計画になっているようですので、是非被災地を少しでも応援したいとお思いの方、お買いになってみてはいかがでしょうか。1万円から購入可能です。ちなみに、個人向け復興国債を購入された方全員に、財務大臣から感謝状が送付される予定になっています。

■第1回個人向け復興国債の概要

募集期間:平成23年12月5日(月)~12月30日(金)
発行日 :平成24年1月16日

変動10年固定5年固定3年
適用利率
H24.1.16~H24.7.15
0.72%
(税引後0.576%)
0.33%
(税引後0.264%)
0.21%
(税引後0.144%)
H24.7.16~H25.1.15H24.6発表予定同上同上
利払日毎年1月15日及び7月15日(年2回)
償還期限平成34年1月15日平成29年1月15日平成27年1月15日

 商品性が異なるためあくまで参考にみていただければと思いますが、昨今の預金の利回りと比較しても高めといえます。しかもその上に復興支援のお手伝いができるとなれば、私は購入する意義・価値はあると思います。是非ご検討いただければと思います。

 なお、これとは別に、来年3月からは復興財源に充てる個人向け復興国債において、記念に金貨・銀かがもらえる新タイプの商品も発売される予定となっています。こちらの名称は「復興応援国債」。償還年数は10年で、利率は当初3年間は0.05%(固定)、4年目以降は基準金利×0.66(6ヵ月ごとに変動)となります。下記に財務省から報道発表されたプレスリリースの内容をまとめたものを記載します。

■平成24年3月から発売される「個人向け復興応援国債」の概要

募集期間:平成24年3月から四半期ごと(予定)
年限  :10年間
利率  :当初3年間・・・0.05%、4年目以降・・・基準金利×0.66(6ヵ月ごとに変動)
特典
①購入者全員に財務大臣から感謝状が配布される(個人向け復興国債と同様)
②発行日から3年目にあたる利払日(15日)を基準日として、基準日に100万円以上残高を保有している方に、東日本大震災復興事業記念貨幣を贈呈
・基準残高が1,000万円ごとに一万円金貨1枚、100万円ごとに千円銀貨1枚贈呈

(出所)財務省平成23年12月6日「報道発表資料」

■記念貨幣のイメージ

 平成27年度に発行される記念貨幣は下記のようになる模様です。ご覧になっていただければわかりますが、一万円金貨、千円銀貨ともに金や銀価格からみても価格以上の価値があるため、「プレミアム貨幣」になります。記念貨幣につられてというのはいかがかな?とは思いつつ、いただけるのであれば嬉しいですよね。是非こちらも購入の検討をされてみてはいかがでしょうか。

金貨(純金)銀貨(純銀)
額面価格一万円千円
量目15.6g(1/2トロイオンス)31.1g(1トロイオンス)
直径26.0㎜40.0㎜

※当コラムは、投資判断の参考となる情報の提供を唯一の目的としたものになります。銘柄や金融商品の選択、投資判断の最終決定は、ご自身の判断でなされるようにお願いいたします。

本コラムは、スキラージャパン株式会社ホームページ『FPコラム』に掲載したものを手直ししたものになります。


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