会話が成り立たない・・私の言葉のひとつひとつが彼の怒りの琴線に触れるらしい・・
そんなつもりじゃ・・そんな言葉ばかりが私の頭の中にこだました。
住み慣れた街・友人・仕事している自分・お気に入りのお店。
思い出さない様にしていたのに一気にこみ上げ私は泣いた。
泣いても泣いても涙が止まらなくて頭が痛くなった。
部屋の空気が殺伐としていて耐えられない。
外に出かける気力もない。
海しかないこの島に今の私が求める風景は無いのかもしれない。
何かの時の為にとここに来る前に処方してもらった安定剤をお酒で飲んだ。
「都会育ちの贅沢わがまま女!」
その彼の言葉に訳が分からなくなりクッション投げつけ彼の頬を叩いた。
「もう終わろう帰れ」
マリッジリング外して彼が言った。
それから私は睡眠薬の力を借りて無理に眠った。
今朝彼は診療所に行ったもみたい。
一度戻ろうか・・
ここで帰ったらもう終わりなんだろうな・・
荷造りする事もまだ出来ない。
とりあえず彼が診療所から帰って来るのを待って話が出来る状態なら
話合ってみようとは思うけれどどうなるのかな・・・
雨の降りが強くて余計に気が重い。