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チャコとユキの話

2026/10/15 17:06  jun
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チャコは50代の後半に乳癌になり、乳房切除と再建手術をしています。そして同時期に腎臓がんもみつかり、片腎の摘出手術を受けたそうです。抗がん剤治療をして、現在は再建乳房に使われたシリコンに発がん性があることがわかり、経過観察で未だに通院を続けています。シリコンの耐用年数が来たら、又再建手術を受けるの。と言っていました。

ユキも10年以上前に癌の手術をして、今は甲状腺の病気があります。ご主人をやはり癌で10年前に亡くされて、未亡人。甲状腺の薬は一生服用しなければならないけれど、一人で前向きに暮らしています。

チャコは40日くらい癌センターに入院していたそうです。病室の窓から眼下に広がる東京の街を眺めて、もし命拾いが出来たら、自分のために時間を使って生き抜くぞ。と思ったと話してくれました。
ユキは衰えていくご主人を最後まで支えていたということです。ご主人は仕事も家庭も、満足な人生だよ、という言葉を残してくれたそうですが、どんなに生きたかったことか、痛いほど感じた、と言っていました。ユキは終わりの時まで精一杯自分を大切にして生活するの。と言っていました。

この二人の話を聞いていて、私は二人とも大学山岳部出身の山ガールだったんだなぁ、と改めて感じたのです。
登り始めた以上、最後まで自分の足で歩ききって下山する。それが登山だから、途中で投げ出すことはあり得ない。どんなルートを選ぶのか。安全な登山道を行くのか、パイオニアルートを選ぶのか。ユキは弱音を吐かず、子どもに頼らず、仕事を再開して、一人の暮らしを生きているし、チャコは弱り切った体力を戻すために、週1で高尾山に登り、それ以外の日には6キロのジョギングをして、手術後にツールドモンブランを歩ききったのです。

さらっと普通の雑談の中で、冗談を交えながら、笑いながら、ぼそっと話してくれた内容なのですが、落ち着いて考えてみると、本当に大したものだと感じて、尊敬の念が湧いてきました。立派な山お婆さんです、彼女たちは。ユキは今している仕事にささやかな喜びを感じているようで、イヤなことに耐えつつ仕事するときは、夏の剣合宿を思い出してるの。あれに比べれば・・・と言い、3人で笑いました。チャコは今年の夏もドロミテに行ってきたし、今も現役の山屋さんです。

私が、そんな気力、無いよ。誘われて出かけて行くだけ。と言ったのですが、まだまだ時間が必要で、そのうちムクムクやりたくなるよ。ゴルフもリハビリゴルフじゃつまらなくなるし、登山もまた絶対に出来るようになるぞ、という風に変わると思うよ。とも言われました。junは一番お転婆のアウトドア派だったんだから、と言いながら、でも、お互い歳だから無理はしないで遊ぼうね、とも言ってくれました。

2人を見習う、というかあやかりたいな、と思いました。

そして、登山を愛する者として、山で遭難死してしまった夫は、忸怩たる思いだっただろうな、恥ずかしがってるかも、とも感じました。でもね、これは神様がお決めになったことだから、受け入れているよね。

さて、ご飯を作りましょう。今日は事務仕事、そこそこはかどりました。



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