雨の予報の東京でした。
朝、私が病院へ向かう頃は霧雨みたいな感じでした。ひどい降りではなかったけれど、夫が車で病院まで送ってくれました。私が通った高校のそばを通り、六義園の塀沿いに進みました。高校時代の部活動、父が亡くなるまではバスケット部だったので、六義園の周りをグルグルとランニングしていたのでした。あの茶色の塀は変わらずで、なつかしさがこみ上げました。
異常なしだと良いね、と言われて夫と別れて私は病院へ。
勝手知ったる病院で、血液検査とか、造影剤を入れてのCTとか、諸々の検査など、グルグル回って、最後は診察でした。
結論から言うと、異常なし、ではありませんでした。
肺に影が見えるから、検査しましょう。と言われました。何の影だかはっきりさせないとね。とサラッとおっしゃいましたが、いくつか考えられます。
乳癌・子宮癌の肺への転移・再発
原発性の肺癌、または前癌状態
もしくは癌とは関係のない、炎症性の変化
でも、放置しておいて良いわけでも無く、早速直近の6月3日に呼吸器外科の予約になりました。・・・CTで写った影が何なのか、はっきりさせるために検査しなければなりません。
あ~ぁ、なんてこったい、とため息が出ました。
もしかしたら、又痛い思いをしなくちゃならないかもしれないけれど、受け入れるしかありません。気持ちを切り替えて会計をして駅へ向かいました。
がっかり、しょんぼりしてもお腹は空きます。朝も食べていないのだし、ちょっと落ち着きたい、と思い駅ビルの静かなレストランに入りました。
はっきりした結果がわかったわけでは無いけれど、夫に知らせないわけにもいかないし、ずいぶんと言葉を選んでラインしました。
・・・とにかく検査してみないことにははっきりとしたことはわかりません。先走ってあれこれ考えないで、私は普段通りに楽しい予定をこなしながら生活していますから、あんまり心配しないで、明日からのヒマラヤを楽しんできてくださいね。とラインしました。
池袋で、銀行に行き、夫に差し入れのチョコレートを買い、しばらく食べられないだろうから、とお刺身を調達して帰宅しました。
なんだかどっと疲れてしまって、ベッドでゴロゴロしていたら夫も帰ってきました。
大変だな。可哀そうに。
そう言いました。
そうかもしれないけれど、とにかく全ては神の御心のままです。
そろそろ夕食の支度を始めましょう。