寒中お見舞いが届きました。昨年妹さんをALSで見送った知人からでした。私がクリスマスカードをお送りしたので、そのお礼が書かれていたのですが、続いて昨年12月下旬に息子さんが急逝された、と書かれていました。老犬を支えに、なんとか頑張っています。と結ばれていました。
彼女は母が関わっていた会社の茶道部の方でした。退職後も我が家に来て、母とお点前をしていました。母が施設に入所してからも見舞って下さり、時々お目にかかったりしていました。母が亡くなってからも、ぽつりぽつりとやり取りがあったのです。もう80才を越えていらっしゃる方なのです。
人生の最終盤にさしかかり、なんでこんなに辛い想いをしなければならないのだろうか、と涙がこぼれました。電話を掛けてみました。
息子さんは53才。奥様が、介護で実家に泊まっていた時に亡くなった、ということでした。月曜日に会社に出社してこなかったので発覚したそうです。妹さんは3年間、看病することができて、覚悟もしていたけれど、息子は気持ちの整理がつかなくて、と話されて、一緒に少し泣いてしまいました。
死は大いなる平等論者。だれにも必ず一度は訪れる。けれど順不同で誰もその時が何時なのかはわからない。そうは言っても、立て続けにこんなに辛いお別れを経験しなければならないなんて。理不尽だし、それが生きる、ということなら、なんて不条理なのだ、とため息が出ました。
会いに行って来ようと思います。まだまだいろいろ落ち着かないの、とおっしゃっていましたが、来月の下旬頃に伺っても良いですか?とおたずねしたら、来て、来て。待っているから、本当に来てね。とおっしゃいました。
美味しいお弁当と甘いものを持っていきましょう。辛くて哀しい現実だけれど、一緒に辛抱強く受け入れて、そろりそろりと歩みましょう。時々はお会いして、慰め合いましょう。ゆっくりとお話もしましょうね。美味しいものもいただいて、桜が咲いたら見に出かけましょう。冬来たりなば春遠からじ。明けない夜はないのですから。それを信じて心静かに生きましょう。
彼女に癒しと慰めがありますように。ワンちゃんも元気でいてくれますように。