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知人の消息

2023/06/19 16:33jun
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今日はYさんが来てくれた日でした。一緒に家事をガンガンやりました。夫は早朝から山に出かけました。夫が仕事部屋にしてしまった元の次男の部屋も思い切り片づけました。・・・なんだか仕事部屋というより、山小屋風に変貌しているような気がします。

Yさんから、以前近所に住んでいたFさんの消息を聞きました。我が家もそうですが、明治通り沿いのかなり広い一角は、バブルの頃地上げに会って、たくさんのご近所が引っ越ししていったのです。我が家はたまたま表通りから引っ込んだところにも家作があって、そこに住み続けることができたのですが、今は当時の面影は全くなくて、、商店街は全部無くなって、マンションだらけになっています。ご近所の一人だったFさんは、YさんとPTAで一緒に活動していて、今でも時々やりとりがあったのだそうです。

Fさん、癌で10年以上闘病していて、今は肝臓、肺に転移してしまったそうです。抗がん剤治療が一段落したタイミングで、そして緑内障が悪くなっていて、目が見えるうちに会いたい、と言われて、Yさんと会ってきたのだそうです。

Fさんは、明るくて元気溌剌。おおよそ不幸とは無縁のような女性でした。
ご主人の勤務に同行して、しばらくイタリアで暮らしていました。その時、ご主人は料理に目覚めたようで、帰国して会社を退職して、イタリアンの修行をして、ついに西武線の沿線にお店をオープンしたのでした。私も母や友人たちと何回か食事に出かけたのです。・・・何のお魚だったか、大きなアクアパッツァがすごくゴージャスで美味しかったのと、お店先に掲げられたイタリアの国旗を覚えています。でもそのご主人も4年前に亡くなったのだそうです。お店はどなたかに譲られたそうです。

私が知っているのは、イタリアンのお店をオープンしたころまでの話です。Yさんによると、自宅が火事で全焼してしまったり、彼女自身が癌になったり、ご主人が亡くなったり、といろいろ大変な試練があったようでした。

ご主人のお骨は、まだ彼女が自宅に置いているそうです。最近、お墓を買ったのだそうで、私ももうじきだと思うから、一緒に納骨してくれるように娘に頼んであるの、と言っていたそうです。悲嘆に暮れているわけでもなく、淡々と、でもお墓の準備ができて安心したようにも見えたそうです。すごくオシャレだったFさん。お化粧するのもしんどいし、抗がん剤の副作用もあるし、まつげエクステをしたの。アイラインのアートメークもしたのよ。と話していたそうです。

・・・オシャレをしたい気持ちがまだある、というのが私は救いのように感じます。どうぞFさんらしく、終わりのその時まで、生ききれますように。人生、いろいろな事がおこります。でも、受け入れて歩んでいくしかありません。
がっかり落ち込んでいたYさんに、元気出そうよ!!と声を掛けながら、なんだかいつもよりがむしゃらに家事をしました。

Fさんに癒しと慰めがありますように。


jun


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