夕べは夫のおつきあいで渋谷に行きました。ちょうど出かける時に雨が激しくなってきたのですが、予約の時間もあり、家を出ました。
行った先は渋谷の豚カツ屋さん「かつ吉」でした。50年以上続くお店だそうで、入口には石灯籠がありました。地下へ降りて行く階段も風情があって、とても渋谷とは思えない雰囲気。店内も広々として、古民家を移築したような太い柱や梁があらわしで造作してありました。テーブルも分厚い欅の一枚板で重厚感があります。川端康成の書も飾ってあり、骨董や蕎麦猪口のコレクションもいたる所に飾られて見事なものでした。ちょっとした古民家美術館みたいでした。
ちなみに、ずいぶん前になりますが、ビルの中に古民家の柱や梁を移築して組み上げる仕事を、夫は手掛けたことがありました。屋外なら、クレーンで梁を持ちあげて上から組んでいくことが出来ますが、マンションの1階のお蕎麦屋さんの店舗だったので、室内ではクレーンは使えません。技術的にとても大変だったようです。大工の棟梁と夫、現場監督、設計事務所、皆が相当苦労して、組み上げたようでした。その時の事を私は思い出しました。夫もあのお蕎麦屋さんの工事を思い出していたようです。
ここは地下だから天井高があるし、滑車も使いやすい・・・みたいな事を言っていました。工事方法などもう考えなくても良いのに・・・職業病ですね。余談ですが、築100年に近いような民家がどんどん解体されて無くなっているそうで、なんとか移築、再利用などで残すために日本民家再生協会というNPO法人がありますが、夫はそこのメンバーです。
コースを予約していたのでお料理は次々に出てきて、どれもとっても美味しかったです。お造りも新鮮で縞アジは最高。前菜の肉よせとか温菜の肉豆腐も豚肉の柔らかさや油のこくがあって本当に美味しかったです。そして揚げ物・・・
すごいボリュームで食べきれない時は、お持ち帰りにパックします、と言って下さったので、少しだけいただいて、あとはお土産にしてもらいました。
ひれカツ・鱧のフライ・夏季限定あさりのクリームコロッケ・それに特大の天然エビフライ。どれも揚げたてを少しずついただきました。ソースも美味しかったです。ハモのフライにつける梅風味のソースが特に気に入りました。
そして〆のご飯はこれも夏季限定の冷やしかつ丼でした。
ミニサイズでも食べ応え充分。初体験の冷やしカツ丼でしたが、さっぱりとしてミョウガや紫蘇の薬味が効いて、サラサラと食べられました。
というわけで夕べは大食漢の夫も満腹で、私は帰ってすぐに寝てしまいました。
食べ過ぎ高齢者。でも、あんなに美味しいお料理は、残すなんて不可能。頑張りました、って何を頑張っちゃったんだか。
お土産のフライなどは、本日の息子たちのお昼ご飯にしようと思います。
すごく美味しい、お勧めのお店でした。