今日は夫と二人で新宿の映画館で「PLAN75」を見てきました。
(マスクはずっと着用して検温、アルコール消毒、館内は強制換気・・・と、かなり感染対策に気を遣っているようでした。それに飲食している人も居ないし、みなさん黙って映画を見ていました。満席でもないし、朝一番の映画はねらい目かもしれません。)
プラン75というのは、75歳以上の高齢者が、自ら死を選べる、と言う制度のことで、近未来の日本が舞台なのでしょう。でも、今の日本社会の現実が色濃く投影されているように感じました。
ホームレスの方たちへの炊きだしが行われているその横に、プラン75の受付・相談カウンターが出されているのです。横たわる場所のベンチには仕切り、区切りのパイプが取り付けられていて、横になれないようにする。その仕切りを選んでいる場面がありましたが、あれは排除のための仕切りなのです。
プラン75なんていう制度が無くたって、現実に今の日本では自殺がとても多いし、孤独死したり、ホームレスになってしまって命を落としていく方が沢山居るのだと思うのです。
生きる希望が無いのなら、生きていくことが困難ならば、どうせ人は必ず死ぬのですから、手を貸しますよ。という社会の姿が描かれていて、私は正直ゾッとしました。苦しくても、歯を食いしばって、一緒に生きていきましょう。終わりのその時が来るまで助け合って頑張りましょう、というそういう社会、政治であって欲しいし、そのために声を上げて頑張りたい、とそんな事も感じた映画でした。
高齢者の暮らし、寂しさ、健康の不安、衰えて行く現実・・・見ているのは中高年の方たちがほとんどでしたけれど、明日は我が身、身につまされる思いを抱く方も多いと思いました。
お昼を伊勢丹のレストラン街でいただきました。
最後の晩餐に特上のお寿司を食べてたね。
お寿司屋さんもあるよ。
えっ、イヤだな。
なんて話しながら歩いていたら、宮川がありました。
ウナギ食べよう。元気を出して、毎日頑張ろう。
とダーリン。
本当に。ささやかで平凡な日々の中に、幸せがあります。
美味しくいただいて、それから私はリハビリに行きました。
考えさせられた映画でした。