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映画そして銀座

2023/05/27 21:17jun
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朝、大急ぎで家事を片づけて、八百屋さんからの買い物、リサイクルなども済ませて、映画を見に出かけました。田代裕監督のドキュメンタリー「幾春かけて老いゆかん」の初日だったのです。上映後、監督と、歌人馬場あき子さんの舞台挨拶があったのです。

田代監督と、中学の同級生が私の高校の親友。何人かの同級生の方たちと映画館のある新宿でランチをいただき、それから映画を見ました。

映画は、淡々と95歳の歌人馬場あき子さんの日常を、1年間田代監督自身が撮影したものですが、そのエネルギッシュな日常の暮らしぶりに驚かされました。衰える事を知らない知的な興味、好奇心、それに突き動かされるように日々暮らし、そして文字を紡ぎだしていく。戦前、戦中、戦後を生き、教師として働き(しかも文京5中は田代さんと我が親友の母校) 歌人としての活動と同時に能の世界に弟子入りして、そして結婚。それぞれの親を見送り、夫も見送った・・・という人生をスクリーンの中の馬場あき子さんは誰も居ないって感じ、とサラッと語っていました。誰も居ない、というその中で力強ささえ感じる95歳の生きざまに、なぜかとても感動したのでした。

舞台あいさつで、健康の秘訣を聞かれたとき、セミの話をされました。羽化してセミになり、力いっぱいひと夏を生きて、やがて力尽きるとバタッと落ちて死ぬ。死とは何かなんて考えませんよ。昆虫のように力尽きてバタッと死ぬ。その瞬間まで生きる、生ききるのです。興味のあることを追いかけてやりたいことをして生きる事だけ考えて死ぬまでそうやって生きるのが理想。そう言っていました。

  

とても95歳とは思えない、かくしゃくとした姿。声も凛としてはっきりした語り口で動作も機敏でした。


  

田代監督 情熱大陸を手掛けられていました。素晴らしいドキュメンタリー映画でした。


その後、友人と銀座に出て、鳩居堂で買い物したり、山野楽器で楽譜や教則本を買ったりしてぶらぶら歩き、銀座のライオンに落ち着きました。建物、登録有形文化財になったのですね。馬場あき子さん、カッコ良い!! なんて言いながら、美味しいビールをいただきました。

帰宅したのは8時過ぎ。久々の夜までの外出。銀ブラ。楽しい夜でした。


jun


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