朝、起きた時は雨模様。
寝室のカーテンを開けて、リビングへ。いつもの私の朝が始まります。
朝食の用意をして、三男の昼食用のお弁当をつくり、一段落したところでコーヒーを淹れます。
コーヒーの香りに満たされるキッチン。私はマグカップ片手に、お花の世話をしながらホット一息・・・朝の私の好きな時間です。
一体何回同じような、こんな朝を繰り返してきたのか。
でも、できなかった日々もあったのだなぁ、とふと思う。
過ぎてしまえば忘れていく、そんなものかもしれません。
よくぞここまで元気に成って、この普通な、平凡な日常を取り戻せたものだ。
夫に言いたいことは山ほどあるけれど、あの時は彼が頑張ってくれたのでした。
私を毎日リハビリに連れ出し、一緒に歩いたり階段を登ったり。
高校時代の思い出が詰まった六義園、小石川植物園。東大にも連れて行ってくれました。
少し歩けるようになった時は、友人に知らせてくれて、リハビリの時に再会できるようにセッティングしてくれました。私の顔を見るなり涙を流してくれた友。
当たり前の朝は途切れることもあるのでした。
大学の先輩、後輩だった私たち。夫婦になって44年。いつの間にか、もう誰よりも長く一緒に居る人になってしまいました。
あと何年一緒に居られるのか、と思うと喧嘩しながらの二人の朝、日々も愛おしい。
そうだ、お芝居を誘ってみよう。
たとえば君 四十年の恋歌
そんなことを思った朝のひと時でした。
あっ、夫が帰って来ました。